Chapter 3.1 生活習慣病とは
生活習慣病で治療されている患者さんは多いと思います。
しかし具体的にどんな病気なのか今一つよくわからないという患者さんが多いようです。
これから何度かにわけてわかりやすく書いてみようと思います。
生活習慣病とは: 食事、運動、肥満 等の生活様式の影響が大きい病気
主な疾患名:高血圧、脂質異常症(高コレステロール血症など)、糖尿病、痛風
原因: 生活習慣だけではなく遺伝子的な体質が影響している。
基準値の決め方:多くの研究から脳卒中や心筋梗塞を起こす可能性が低い値に設定されている。
自覚症状:特にないためサイレントキラーと呼ばれる(気づかないうちに悪化する)
治療の目的:“血管を保護するため” → 心臓、脳、腎臓等の重要臓器を保護する。
治療:運動、食生活などを改善する。不十分なら薬物治療を追加して正常値を目指す。
これらの病気は治療しなくても一生何も起こらないかもしれません。
しかし血管の病気は毎日の積み重ねで進行するため、長寿になるほどリスクが高まります。
平均寿命が50歳であればそれほど問題なかったのかもしれませんが、80歳を超える現代では異常が分かった時点からの早目の治療開始が望ましいと考えられます。